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主な傷病
- 腹部臓器・骨盤臓器の術後後遺症
- 人工肛門・新膀胱
- 遷延性植物状態
- 難病
- 臓器移植
認定基準・認定要領
1級
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級
身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの
総合的に認定される
その他の疾患による障害の程度は、全身状態、栄養状態、年齢、術後の経過、予後、原疾患の性質、進行状況等、具体的な日常生活状況等を考慮し、総合的に認定されます。
一般状態区分表が参考とされる
障害の程度は、一般状態区分表が参考とされます。
ア
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
イ
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
例えば、軽い家事、事務など
ウ
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
エ
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
オ
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
・オに該当するものは1級に概ね相当
・エ又はウに該当するものは2級に概ね相当
・ウ又はイに該当するものは3級に概ね相当
腹部臓器・骨盤臓器の術後後遺症について
腹部臓器・骨盤臓器の術後後遺症とは、以下の症候群等のことをいいます。
・胃切除によるダンピング症候群等
・短絡的腸吻合術による盲管症候群
・虫垂切除等による癒着性腸閉塞又は癒着性腹膜炎
・腸ろう など
腹部臓器・骨盤臓器の術後後遺症の障害の程度は、全身状態、栄養状態、年齢、術後の経過、予後、原疾患の性質、進行状況、具体的な日常生活状況等を考慮し、総合的に認定されます。
人工肛門・新膀胱のポイント
3級に認定されるもの
・人工肛門又は新膀胱を造設したもの、若しくは尿路変更術を施したもの
障害認定日(1)
人工肛門を造設し、又は尿路変更術を施した場合の障害認定日
→ それらを行った日から起算して6月を経過した日
(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)
障害認定日(2)
新膀胱を造設した場合の障害認定日
→ その日
(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)
2級に認定されるもの
・人工肛門を造設し、かつ、新膀胱を造設したもの又は尿路変更術を施したもの
・人工肛門を造設し、かつ、完全排尿障害(カテーテル留置又は自己導尿の常時施行を必要とする)状態にあるもの
障害認定日(1)
人工肛門を造設し、かつ、新膀胱を造設した場合の障害認定日
→ 人工肛門を造設した日から起算して6月を経過した日又は新膀胱を造設した日のいずれか遅い日
(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)
障害認定日(2)
人工肛門を造設し、かつ、尿路変更術を施した場合の障害認定日
→ それらを行った日のいずれか遅い日から起算して6月を経過した日
(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)
障害認定日(3)
人工肛門を造設し、かつ、完全排尿障害状態にある場合の障害認定日
→ 人工肛門を造設した日又は完全排尿障害状態に至った日のいずれか遅い日から起算して6月を経過した日
(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)
遷延性植物状態について
1級と認定される
遷延性植物状態については、日常生活の用を弁ずることができない状態であると認められるため、1級と認定されます。
障害認定日は?
障害の程度を認定する時期は、その障害の状態に至った日から起算して3月を経過した日以後に、医学的観点から、機能回復がほとんど望めないと認められるとき(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とされます。
難病について
いわゆる難病については、その発病の時期が不定、不詳であり、かつ、発病は緩徐であり、ほとんどの疾患は、臨床症状が複雑多岐にわたっています。
そのため、その認定に当たっては、客観的所見に基づいた日常生活能力等の程度を十分考慮して、総合的に認定されます。
なお、厚生労働省研究班や関係学会で定めた診断基準、治療基準があり、それに該当するものは、病状の経過、治療効果等を参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定するものとされています。
臓器移植について
臓器移植を受けたものに係る障害認定に当たっては、術後の症状、治療経過及び検査成績等を十分に考慮して総合的に認定するものとされています。
障害等級に該当するものが臓器移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間、少なくとも1年間は従前の等級とされます。なお、障害等級が3級の場合は、2年間の経過観察が行われます。